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おがんでいたころ

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(前回からやや続く)私が最もおがんでいたのは、子どもの頃です。祖母の家がある南九州の某村には、田んぼの角を中心に、いたるところに「田の神様(発音:タノカンサァ)」がまつられていて、そのまえを素通りすることは、まず村のノリとして許されませんでした。

毎年村の人々の手でお化粧なおし(新規ペイント)がほどこされるため、妙に存在を主張してくる小さな神様には迫力があり、幼かった頃の私は、おがんどかなきゃ祟られる・・という恐怖心から手を合わせていたように思います。

そののち少し成長してからは、タノカンサァの前を通るときにサッと手を合わせて頭を下げる程度にはなりましたが、なにせ村の中だけで500体以上もあるので、一つひとつこれをやってると全然前に進めない!けど、この村にいるあいだはそれが普通でした。
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それにしても・・今あらためてタノカンサァの画像を見ると、渡来文化な感じですねえ。毎年のお化粧なおしも伝言ゲームのように少しずつ変化しているのか、中には「カラスよけか!?」と思うほど派手なことになっている神様もいます。

祖母もいなくなって、家も壊され、帰省してもお墓参りくらいしか村に行くことはありませんが、今行ったとしたらどうなんだろう。私はタノカンサァに無意識に手を合わせるのか、そのまえに観察してしまうのか。

いやでもこのたたずまい、面白がらないのはたぶん無理なのでは・・! 神様には失礼ながら、久しぶりに見るとつっこみどころがありすぎて!! なんだか、すごく会いたくなりました。こんど帰省したおりには、ゆっくりタノカンサァ巡りをしようと思います。
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書いてて思い出しましたが、祖母に「タノカンサァをおがんでおけば一生食うに困らない」と言われて私は「あしたもごはんが食べられますように」とお願いしていたんでした。
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by teneacco | 2011-02-12 09:39

人生初!初午

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今年から、てぬぐいIT氏を真似て「日めくりカレンダー」を使っています。1月中は、めくるたびやれ「初弁天」だ「初天神」だ「初不動」だとお参り予定が書き込んであるのですが、忙しくて行けずじまいでした。しかしこれが最後のチャンスかもと思い、2月9日の「初午」に、どこかのお稲荷さんにお参りしようと思い立ったのです。でもどこにお稲荷さんの神社があるのかよくわからなかったので、以前ちょっと寄ったことのある羽田の穴守稲荷へ!
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穴守稲荷の神楽殿では、笛と太鼓のお囃子が始まっていました。これから奉納神楽があるみたいです。でも、平日昼だからか寒いからか、人、あんましいない・・
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お神楽はじまりました。演目は「菩比の上使」。神楽を腰を据えてじっくりみるのははじめてですが、演技にあわせて「おやおや我が殿はどちらかな?? 家来があちこち探しまわっています」「さてさてあらわれましたるは、その殿の息子であります!」という具合に、解説員が状況説明をしてくれるので、舞台で何が起こっているのかよくわかりました。
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殿の息子。悪巧みしそうな顔だなーと思っていたら、ほんとに悪巧みをしていました・・。
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神様。威張ってそうな顔してるなーと思ってたら、ほんとに威張ってました。分かりやすいアイコン・・。
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神楽がはじまると同時に、なぜか集まってきたスズメ。笛に合わせるようにさえずってます。
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そして徐々に舞台前に集合。なんなんだ君たち!気になるじゃないか!
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神楽一番まるまる見て冷えきった体に、お汁粉接待(無料!)が染みたー。お餅も入ってた。

はじめてこの穴守稲荷に来たのは数年前。羽田散策中に前を通りかかったのです。神社裏の富士塚のてっぺんでおじいさんが一心に拝んでいました。そのおじいさんは分厚い手帳を見ながら「○○の○○さんが病気なおりますように」「○○の息子さんの○○くんが大学に受かりますように」と、知り合い全員の幸せを、ミニ富士の祠に向かって長々お願いしていました。

2度目に来たのは、九州の祖母が亡くなりお葬式に向かう途中。最終の飛行機に乗るはずが、モノレールが故障して途中でとまってしまい、結局モノレール会社に紹介されたビジネスホテルに泊まるはめに・・。そのホテルが、この穴守稲荷の真ん前でした。ホテルについたのはもう夜だったのですが、薄暗い社殿にむかっていつまでも拝んでいるおばあさんがいました。

ついこのあいだ、義理の母が、遠くに住んでいる子どものところの出産の無事を祈って、何度も神社にお参りしたそうです。

私にも、10数年前にはそんな気持ちは確かにあった・・。大学の頃、辛かったり不安だったりすると近所の貫井神社にお参りしてました。ときどき夏みかんや林檎をお供えしたりしたものです。いつのころからか、そういう神仏の加護を信じる気持ちが完全に抜け落ちていることに気付いて、ちょっと愕然としました。今、自分ではどうにもならない困難に見舞われたとしても、神社にお参りすることは思いつかないでしょう。私にとって、神社仏閣は観光先。もっというならネタを探すような浅ましい気持ちでしか見ていないような・・。

こうなってしまったからには元に戻るのは難しそうですが、もう少し、半分くらい、まっさらな気持ちで参詣したいと思った初午でした。
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by teneacco | 2011-02-10 10:52

模様について

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大好きな作家の乙川優三郎の小説「麗しき花実」を読みました。江戸時代の実在の絵師、工芸家をからめたお話で、当時の「工房システム」のことが描かれていて、とても面白かったです。この小説の主人公は蒔絵師だったので、いろんな本を探して江戸時代の蒔絵の図案を見ていますが、どれもこれも目を奪われる美しさ!! 最近では池のカモをみても、羽根模様が蒔絵にみえてくるしまつです。
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by teneacco | 2011-02-05 00:12